いぬのこころ

おとなもこどももどうぶつも。

交通事故で弁護士を依頼する。

まだ完全解決となっていないため、

身バレ予防のため、若干フェイクをいれつつ書く。

 

1年以上前になるが、出かけた先で交通事故にあった。

事故の内容はそれほど複雑ではないので大まかに書くと、

当事者は4人。車は3台。

一般道で玉突き事故。

私は真ん中で、後ろからがしゃんとやられて、その弾みで

私の車が前にちょこんと当たった。

それぞれ運転手が乗っていて、私の車には助手席に友人がいた。

過失割合としては、最後尾の車が100%で、あとは0%である。

 

前の車と運転手さんのことは、どうなったかわからないが、

警察にも届け、事故扱いとなり、最後尾の車はきちんと任意保険にも

入っていたので、処理されたであろう。

怪我はなかったと思われ、物損事故扱い程度だと思われる。

 

問題は、こちらの車と怪我の補償。

 

車は軽自動車で全損。

結構乗っていた車で、物損の補償金もかなりしぶられたが、

そこは簡単には納得せず、

さまざまな資料等をそろえ、まあシブシブ納得できる程度で決着した。

 

怪我の補償は、私も同乗者も入院はなかったものの通院を経て

症状固定とされ、後遺障害認定を依頼し、結果として14等級が認められた。

 

友人とは保険会社の取り扱い支店が違うため、

それぞれ別での交渉となった。

 

ここからは自分自身のことについてだ。

通院をほぼ週2程度。

3ヶ月くらいから症状固定ではないのか、

もうそろそろ通院はやめてもいいのではないのか、

普通はこれくらいで通院は終わりにしてもらっています。

と何度も何度も言われ、

 

普通はの普通は何でしょう。

病院の先生は治療継続といわれてますが。

 

といちいち説明をしつつ、いやな思いをしながら半年。

 

まあこの辺が潮時であろうと、病院の先生とも話し、

あとは後遺症認定を依頼するために診断書作成をお願いした。

知らないことはたくさんあるもので、この認定を受けるかどうかも

被害者が決めなくてはならず、さらに認定をうけるための診断書作成代も

まずは被害者が支払うものなのだ。

 

認定が認められれば、診断書代は保険会社から支払われるが、

認められない場合には、自腹で捨て金となってしまう・・・。

 

結果としては14等級という一番下ではあるが後遺症認定が認められ、

保険会社からの示談金の提示があった。

 

もともと、こういった交渉事を仕事にしていたこともあるので、

交渉の資料を集めるというのは全く苦にならないのだが、

交通事故の交渉をしなくてはならない状況に初めて直面して、

事故の賠償には、自賠責ベース、任意保険ベース、弁護士ベースと

3つの基準があることや、その基準によって賠償額が大きく違うことなど

いろいろ勉強になった。

 

保険会社は、任意保険ベースでの賠償額を支払うのが当たり前だと思うが、

実際には、自賠責での計算をして、当然のように金額の提示をしてくる。

 

きちんとした保険会社さんが提示する金額なんだから、

これで間違っているわけないよね。と示談に応じてしまう人も多いだろう。

 

しかし、一旦示談金の提示があったら、弁護士に相談してみることをお勧めする。

最近は弁護士相談もハードルが下がっていて、

市町村単位や、県単位での無料相談日が設けられていたり、

弁護士会が開設する相談窓口があったりと、相談だけならば無料や格安で受けられる。

 

特に後遺症の認定が受けられたのであれば、間違いなく弁護士を使ったほうが

示談金は増額されるはずである。

先に書いた弁護士ベースの金額が適用されるからである。

 

私自身のことに戻るが、

 

総額のみでいえば、

最初の提示(弁護士を入れていない状況) 170万

弁護士依頼後              300万

 

といった具合であった。

弁護士費用としての支払いが40万くらいあるので、こちらが受け取る金額としては

260万程度となるが、それでも保険会社の最初の提示額から90万ほどの増額。

依頼して損はなかった。

 

さて、そうなればよいことばかりか。

メリットやデメリットを整理すると、

 

メリット

・ほぼ間違いなく増額されること

・自分で交渉しなくてはならないというストレスがないこと

 

デメリット

・どの弁護士に依頼すればよいかわからない

・弁護士に依頼するなんて大変そう

・弁護士費用がバカに高い

・裁判になったらどうするの

 

たぶんデメリットは弁護士選びや費用になるのかと思うが、

簡単にいえば交通事故交渉って弁護士にとってはそれほど大変な仕事ではなく、

ある程度マニュアル的に交渉が進められるそれほど難しくない案件なのだと思う。

 

確かに被害者がいて、加害者がいてという構図はあるが、

被害・加害の関係性ははっきりしているし、被害の内容もわかりやすい。

離婚や家族問題のような人情話じゃないぶん、感情移入する部分も少ない。

 

弁護士の多くは、保険会社が提示してきた金額よりも増額できなければ

弁護士費用は払わなくて良い、または損をしないような交渉をすることを

契約書で約束している場合が多い。

 

軽微な事故の場合には、弁護士を依頼するメリットはあまりないかもしれないが、

通院が続いたり、後遺障害認定が受けられるような場合には、

是非弁護士を検討してみたほうがいいと思う。

 

自分の体験から、そう感じた。

 

そして現状であるが・・。

正直なところ、やはり後遺障害が認められるくらいのダメージは

今でも残っていて、

日常生活にそれほど影響はないものの、足のしびれや腰の痛みは残っている。

あとは支払われた賠償金でウハウハというわけではなく、

そのお金で、自分なりのリハビリで筋力アップや接骨院に行くなど、

メンテナンスをつづけなければならない。

 

決して交通事故なんて、当事者になってはならないことだが、

万が一にも、そうなってしまったときには出来るだけの知恵をしぼり、

専門家の力を借りて、自分が思う「納得できる着地点」を見つけてほしいと思う。